「人生のことはすべて山に学んだ 沢野ひとしの特選日本の名山50」沢野ひとし(著)

 
椎名誠、沢野ひとし、木村晋介らの怪しい探検隊は僕の学生時代の憧れであり、ああ、こうやって酒飲んで焚き火して山登ったり無人島行ったりしながら、自由に楽しく生きたいものだゲラゲラゲラと当時は僕もなんの悩みもなく読んでいた。
 
したがって、沢野ひとしさんについては、破天荒で大酒飲みのイラストレーターという怪しい探検隊シリーズのイメージをずっと持ったまま生きてきてしまったが、この本は「山屋」としての沢野ひとしの山への惜しみない愛情の詰まった珠玉のエッセイ集。
 
沢野ひとしの選んだ50の山での思い出について、それぞれ実体験に人生論が織り交ぜて語られ、しみじみとそして優しい気持ちにさせられる。
 
行間にさりげなく表れる息子への愛情。そしてあの独特のタッチの意味不明の4コマ漫画に癒される。
 
「山に入ると、都会にいる時はおしゃべりの人が沈黙し、いつもは無口の者が饒舌に話しだす。空の青さが人の性格を変えていくのだ。」
 
誰でも心の山を一つは持っていると後書きにある。あのとき、僕が赤岳へ向かう前日に別れを告げた彼女は、今は幸せに暮らしているだろうか。
 
やっぱり山はいいなあ。沢野さんの言う通り、元気のあるうちにもっと山に登らなくてはと次第に欲張りになってくる。
 
 
 
 

サミットガイド宮崎薫Office

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