読み損ねていた太陽の黙示録、アマゾンで古本をまとめ買いして一気に読んだ。
M8.8の京浜大地震を皮切りに、東海大地震、東南海・南海大地震が同時発生し、富士山まで噴火。
琵琶湖を中心に京都・大阪・奈良が水没し、本州が日本列島大断層を境に真っ二つに分断、東京、紀伊半島や四国・九州南部も水没する日本大震災とその後の日本を描いた作品。
琵琶湖を中心に大阪湾から富山湾にかけて日本海峡が出来て国土が分断。
震災復興支援においてそれぞれ軍を派兵させていた米中両国による分割復興決議案が国連で採択され、日本海峡を境に米国管理下のサウスエリアと中国管理下のノースエリアに分割、日本は事実上の分断国家となっていくという恐ろしいストーリー。
国土の5分の1を水没によって失い、世界中に難民となった日本人が散らばる。そして国が南北に分かれた日本の姿を考えるとぞっとする。
逆に言えば、一時的に占領された時期はあったにせよ、他国に侵略されたことも国土を失うことも支配者(王朝)が替わることも民族が分断されることも歴史上なかったこの国は、いかに恵まれたことだったか。
しかしそのことが、国の安全は無償で与えられると錯覚しがちな、平和ボケを生み出す一因になってしまったのかもしれない。
太陽の黙示録 (vol.1) (ビッグコミックス)
posted with amazlet at 17.08.10
かわぐち かいじ
小学館
売り上げランキング: 212,763
小学館
売り上げランキング: 212,763
0コメント