「ジャック中根のクライミング道場 」 中根穂高(著)

 
カラファテのジャック中根さんが書かれたクライミングの本ということで、早速読んでみた。
 
 系統的に書かれた技術書というより、自身の経験に基づいたクライミング上達のコツが、ユーモアたっぷり交えて惜しみなく披露されている。

他の技術書ではなかなか触れられていない、ビレイや支点に関する実践的な内容に、ムーブの秘訣、外岩やスラブを登るコツ。
 
またカラファテのスタッフならではのシューズやギアに関する内容はとても濃い。 経験者には、目からウロコのこともあると思う。

【1】ロープワーク編 
正しい8の字結び 
ビレイを考えよう 
ふたたびビレイを考える 
ビレイポイント 
スムーズなクリップ 
リードあれこれ 
終了点の使い方 
安全な結び替え 

【2】ギア編 
クライミングシューズ 
ハーネス 
ビレイディバイス 
スリング 
ロープ 
プロテクション 
カラビナ 
パッド・チョーク・ブラシ 

【3】ムーブ編 
三大弱点を克服 
重心移動の原則 
ヒールフック 
トウフック 
マントリング 
クロスムーブ 
レイバック 
スラブ初級 
スラブ中級 
ワイドクラック 
ジムでのホールディング 
ジムでのフットワーク 
ジャミング 

【4】トレーニング編 
ウォームアップ 
実践的ストレッチ 
片足ボルダリング 
日常生活でトレーニング 
トレーニング考 
パンプしないために 
パンプに強くなろう 
強くなるための秘訣 
トレーニングの翌日は 
メンタルを鍛える 

【5】その他 
初心者を岩場へ 
コーチング 
腰痛 
肩甲骨 
足裏の健康 
テーピング 
ソロクライミング 

◆ノート

・1本目、2本目のクリップのビレイはしゃがんで立ち上がり。

・片腕をダランと下げてから次のホールドを取る。パンプしないためにはチョークアップを頻繁に。

・上に登る力は足で。ヒザを曲げて、足を乗せて、スクワットの力で立ち上がる。腕はバランスを取るための補助で、腕の力をなるべく使わない。

・トップロープ支点の注意点
 ①複数のアンカーから支点を取る。
 ②ロープが岩に擦れないようにする。
 ③TR支点は2kN超の過重かかることは考えにくいので、流動分散、固定分散にこだわる必要ない。
 ④O型ビナを互い違いにする。D型を互い違いにすると、カラビナが倒れてロープが壁に擦れる。
 ⑤カラビナが壁面と垂直に立つようにする。縦型ハンガーにカラビナを掛けロープを通す場合、偶数コマのカラビナは立ち、機数コマのカラビナは倒れる。ロープは偶数コマのカラビナに掛ける。
 ⑥カラビナを掛けるときは、擦られないようにスリングやロープの下に入れる。

・落下係数=落下距離/繰り出したロープの長さ

・衝撃荷重=UIAAフォールテストで重りにかかった衝撃の最大値。フォールした際の最終プロテクションには、落ちた人とビレーヤーの引く力が合わさるブーリー効果でこの値の1.6倍の力が加わる。衝撃荷重の少ないロープほどプロテクションが抜けにくい。

・1kN=100kg換算

・墜落時はホイップラッシュ現象によって、カラビナのゲートが開くことが少なくない。クリップ時のカラビナのゲートの向きは、ゲートが開いている想定で考える。ワイヤーゲートカラビナはホイップラッシュ現象によるカラビナの開きに強い。

・ムーブの基本は腰を近づける。右手でホールドを取りに行くときは右の腰のグリグリを壁に近づける。

・特に外岩では、足を動かすとき動かさない方の足の真上に重心を持っていってから、足を上げる。

・スラブでの重心移動、右足に立ち込んでいきたいときは、右足のかかとの真上にお尻の中央がくるぐらい重心を右足の上に持っていき、その上に垂直に立ち上がっていく。

・スラブの基本姿勢は重力方向に対してまっすぐ。踵を下げて爪先を押し付ける足置き。手順よりも次に足をどこにのせるか考えてムーブに入る。下足はトントントンと動かしていく。
 
 
 

サミットガイド宮崎薫Office WEBSITE

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