◆衝撃荷重
・クライマーの墜落によって生じたエネルギーは、ロープの伸び、ビレイヤーの移動、クライマーの身体によって吸収される。その際、ビレイシステム全体に加わる力を衝撃荷重と呼ぶ。 クライマーにとっては、墜落が止まる際に受ける衝撃の値。
・1kN=100kg換算
・ロープのスペックとして表示されている衝撃荷重値は、UIAAフォールテストで重りにかかった衝撃の最大値。
◆落下係数
・落下距離/繰り出したロープの長さ
・ダイナミックロープでは 0 ~ 2 の値
・ロープで、確保されていた場合、
⑴ 途中8m地点に中間支点を取り、計10m登攀して墜落、4m落下すると落下係数は、0.4。
⑵ 中間支点なしで10m登って墜落し、ビレイヤーより10m下まで、合計20m落ちてぶら下がった場合、落下係数は、2。
・落下係数2の墜落は避けなければならない。マルチピッチの場合は必ず0ピンをクリップ。落下係数2を経験したロープは継続して使用しない。
・繰り出されたロープが長ければ長いほど衝撃が吸収されるため、墜落の重大さは、墜落の距離のみでは決まらない(繰り出されたロープが長いほど墜落によるエネルギーを吸収するため)。
・理論上の落下率では、ロープと岩やクイックドローとの摩擦は考慮されていない。これらの摩擦は、墜落のエネルギーがロープ全体に伝わらない原因となる。
0コメント