1/28(火)、レイトショーで「カイジ ファイナルゲーム」を観てきた。
料金が割引になる上に、空いていて落ち着いて観られるレイトショーが大好きだ。
DVD化されたりTV放映されるのも早くなった時代だが、やはり映画は映画館という日常を離れた独特の空間で、その世界に浸って観るのが楽しい。
ポップコーンとコーラは映画に必須だ。これなくば、武士が刀を持っていないようなものだと言っても過言ではないだろう。
カイジの映画化は3作目。藤原竜也のカイジ役には好き嫌いもあるだろうが、僕は嫌いではない。
典型的なダメ人間であるカイジが友人の借金の保証人となったことから、半ば自動的に借金棒引きゲームに参加させられていくのが原作漫画。
新自由主義的資本主義の果て、格差が進む社会のいわば負け組代表者であるカイジを通して、この世の現実の生々しさを突き付けられているることが僕は原作の魅力だと思ってる。
資本主義そのものが抱える矛盾、そしてまた同時に自堕落な人生を過ごしてきて負け犬とされてしまった人間たちが抱える問題点。
今日は飲んじゃだめだと思ってても、気づけば、キンキンに冷えてやがる悪魔的な美味さのビールを飲んでしまう人間の弱さ。
、同じく自堕落な僕の心をえぐる言葉。
「明日からがんばろうという発想からはどんな芽も吹きはしない。・・・明日からがんばるんじゃない。今日、今日だけがんばるんだ。
今日がんばった者、今日がんばり始めた者にのみ明日が来るんだよ。」
今日がんばった者、今日がんばり始めた者にのみ明日が来るんだよ。」
3作目となるこの映画のデキに関しては、ストーリーが政治的で国家レベルとなり共感しづらかった。
預金封鎖とか通貨が変わるとか言われても、ピンとこない人も多いんじゃないだろうか。
国民の預金と国の負債を預金封鎖して相殺するというのも、細かく突っ込めばかなり疑問あるし、今回登場するゲーム、「バベルの塔」「最後の審判」「ゴールドジャンケン」もギャンブルとしての面白さからいうと設定が荒く今一つと感じた。
全体として分かりやすさに欠け、今までのたとえば「沼」での対決などのように、ギャンブルに感情移入して勝利に興奮するということが素直にしづらい。
それでもまあ、随所随所に原作を知ってる人間には笑えるシーンが織り交ぜられていて、ポップコーンをほおばりながら楽しくリラックスした時間を過ごせました。
「ファイナルゲーム」という副題だが、是非また次回作を期待。
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