山の全体像を概念的に把握して登山計画を作成、そして実際ナビゲーションをするにあたって必要となる最低限の知識。
① 歩行タイム基準
・平地での歩行タイム基準
1km=15分(4kmで1時間)
・山での歩行タイム基準
距離1km=20分、高度100m=15分 で考える。
<例>水平距離1㎞で高度200mを登る場合
→20分(水平距離1㎞)+30分(高度200m)=50分
1/25000地形図において、
・計曲線(太線)・・・50mごと
・主曲線(細線)・・・10mごと
(Aは標高270m~280mの間、Bは280m~290mの間)
・等高線の間隔が狭い=傾斜は急
・等高線の間隔が広い=傾斜は緩やか
(AよりBが緩やか)
③ 地形図上の水平距離
・1km=4㎝(1/25000)=8cm(1/12500)
・1cm=250m(1/25000)=125m(1/12500)
④ 地形図上の傾斜角度
・22度=1mm(1/25000等高線間隔)=2mm(1/12500等高線間隔)
⑤ 磁北線
・コンパスの指す「北(磁北)」と本当の「北(真北)」は一致していない。
・地形図欄外の「磁気偏角度数」より、1/25000地形図では4㎝間隔(1㎞間隔)で磁北線を引く。
⑥ 尾根と谷
・登山は「尾根」「谷(沢)」「斜面」のいずれかを必ず歩いてる。
・尾根はピークでY字路(あるいはY字路の変形T字路)に派生することが多い。
・ Y字路の尾根の派生方位を測定することで現在位置を特定できる。
・尾根はピークより派生し沢に没する。
・鞍部の両側には沢が突き上げてることが多い。
・沢はピークと鞍部より派生する。
・尾根は登りではピークで支尾根が合流、下りではピークで支尾根が派生。
・等高線が10m未満のため、それに満たないピークは地形図上に表記されない(隠れピーク)。
・隠れピークがある地点には、尾根が派生してることが多い。
⑦ 尾根の登り
・尾根の登りではピークで支尾根が合流してくるため、ピークを目指していけば稜線や頂上に着き迷いづらい。しかし尾根末端から取り付けるとは限らない。
⑧ 尾根の下り
・ピークで支尾根が派生していくため、支尾根に入り込み迷うリスクがある。
・尾根はピークでY字路になってることが多いので、次の(ピークでの)分岐は、原則「左前方」か「右前方」のはず。
・尾根の中心を意識して歩き、支尾根にひきずりこまれないよう注意する。
⑨ 雪山のナビゲーション
・一般登山道とはルートが異なる場合もあるため、コンパス、スマホGPSで現在地を確認しながらナビゲーション。
・雪崩を避けるために基本的には尾根上にルートをとる。
・雪庇が張り出す場合があるため風向きに注意(雪庇は風下側にできる)して、ニセ尾根上を歩かない。
・ホワイトアウト時はスマホGPSが有効だが、状況によっては行動を控える。
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