この本が出版されたのは10年前。台湾ではベストセラーとなる一方、国中を揺るがす騒動に発展し、小林よしのりは台湾のブラックリスト入り、入国禁止処分。
①台湾独立肯定 ②日本統治時代肯定 ③国民党批判 と捉えられた。
著書自体は、総統だった李登輝氏、陳水扁氏との対談や、現地の徹底した取材を基に、質の高い内容だ。
日本軍が引き揚げて行った後、中国大陸からやってきた国民党のひどさ。あまりのひどさに蜂起した台湾人が大虐殺された2・28事件。
それ以来、1980年代まで世界最長の戒厳令下だったのだ。しかも、台湾の教科書にはいまだ2・28事件の記述が1行もない。著者は、蒋介石をヒトラーやスターリンと同列だと断じてる。
日本が台湾統治時代、多くの良きものを残していったのは事実だと思うし、親日家が多いのも事実かもしれない(もちろん、親日家ばかりではない)。
でも残念ながら、確実にそういった世代は消えていく。
なにより、僕ら日本人が自虐史観の教育を受けてきたなか、台湾統治で日本が残した良き遺産の部分については、ほとんど何も知らされていない。
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