prime videoで陽暉楼。久し振りに観たけど好きな映画。女は競ってこそ華、負けて堕ちれば泥。
五社英雄監督らしい演出で、美しい女同士のやり合いがとにかくたまらない。
一番好きなシーンは、何と言っても、浅野温子と池上季実子が水浸しになりながら取っ組み合う、15分に及ぶ壮絶な喧嘩シーン。浅野温子は素晴らしい演技だった。
かっこいい台詞も色々出てくる。僕のお気に入りは、「この敷居をまたいだら、おまんはもう玄人ぜよ。玄人のお人よしは馬鹿と同じことぜよ。」う~ん、しびれる。
そして、
「坂本龍馬を知っちゅうかえ
中岡慎太郎を知っちゅうか
武市半平太を知っちゅうがか
土佐の高知にはのう
昔から志士は出たち極道は育たんといわれちゅうがその訳はのう
高知の人間は男じゃち女じゃち
一皮剥いたら全部が極道裸足の命知らずっちゅうこっちゃ
ほうじゃきに高知が欲しいちゅうてわし一人を消したちどうにもならんぜよ」
う~ん、たまらん。
さらに「土佐の異骨相を舐めたらいかんぜよ」の緒形拳の捨て台詞にやられた。
明治時代、実在した西日本一を誇る土佐の遊興・陽暉楼が舞台。
陽暉楼一の芸妓、桃若(池上季実子)の短い一生を軸に、女衒の父親(緒方拳)、その若い妾の女郎(浅野温子)、陽暉楼の女将(倍賞美津子)など絢爛豪華な配役。
男と女の愛憎、女の情念の激しさ。激しければ激しいほどに美しい刹那の女の姿。
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