『空母いぶき』かわぐちかいじ(著)

 
実写映画化もされた「空母いぶき」だけど、陳腐な反戦平和に改変された映画と原作の漫画は全くの別物の言っていい。原作は日本を取り囲む現実の軍事的脅威が正面から捉えられいる。
 
尖閣諸島への中国人上陸に端を発し、中国人民解放軍による先島諸島や尖閣諸島への侵攻、そして史上初の自衛隊防衛出動。
 
南進による海洋権益確保を強い意志で進めようとする中共が、こういった軍事行動に踏み切ることは絵空事ではない。
 
そしてこの作品が想定してる通り、いざ中国が軍事行動を開始しても、米国は日中両国間の領土問題に対して積極的に関与しないと思う。
 
日米安保条約さえあれば、いついかなるときも米国が日本のために戦争してくれると考えるのは、あまりにも平和ボケの行き過ぎたお花畑脳じゃないだろうか。
 
米国はあくまでも自国の国益に沿った行動をとるのみ。結局のところ、自分の国は自分で守るしかないのだという、有史以来の当たり前の世界常識が突き付けられる。
 
現実世界で海上自衛隊が保有する、いずも級ヘリコプター護衛艦をベースとした空母いぶきがこの物語のタイトル。
 
専守防衛を基本とした現在の自衛隊が、果たして「いぶき」のような空母を持つ日が来るんだろうか。今の「いずも」を改良すれば、実質的な軽空母にはできそうだけど。
 
いざ侵攻された離島を、今の日本が独力で奪還でき能力を持ってるのかどうか僕は分からない。
 
ただこの作品で描かれてるように、中国人民解放軍の近代化は急ピッチで進んでおり国産空母も保有するようになった。
 
誰だって戦争なしの平和がいいに決まっている。だけど反戦平和を叫ぶだけで、愛する人やこの国を守ることは出来ない。
 
チベットやウイグルの苛烈な状況は他人事だろうか。かわぐちかいじ氏は現実の脅威を問いかけてる。
 
 
 

サミットガイド宮崎薫Office WEBSITE

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