ATCなどのチューブ型ビレイデバイスでの懸垂下降の結び目通過は、一度荷重移動させてからデバイスを付け替えるオペレーションを要する。
大まかな流れとしては、
1. 補助ロープに荷重移動
2. ビレイデバイスを結び目下にセット
3. メインロープに荷重を再び移動
通過手順の一例。
① 結び目手前、バックアップマッシャーで懸垂下降停止。
② 手が届く範囲でマッシャーなどのフリクションヒッチをメインロープ上方に作る。
③ フリクションヒッチ下のカラビナに、補助ロープ末端に作ったエイトノットを連結してから、ビレイループのカラビナにムンターヒッチ+ミュールノットで仮固定。
(補助ロープは7mm×8mを使用。長めのスリングでも可)。
④ 下に垂れ下がってるもう一方の補助ロープ末端を、上のフリクションヒッチに止め結びを作り、下から引っ張ってフリクションヒッチが回収できるようにしておく。
⑤ メインロープのバックアップマッシャーを緩めて懸垂下降して補助ロープに荷重を移す。荷重が移ったらメインロープからビレイデバイスを外して、結び目の下に再度バックアップマッシャーとともにセットする。
⑥ 補助ロープの仮固定を解除して、ムンターヒッチで懸垂下降。結び目下にセットし直したビレイデバイスのバックアップマッシャーが効いたら停止。
⑦ 補助ロープを引っ張って、結び止めを利用し上方のフリクションヒッチを回収。
⑧ 懸垂下降再開。
フリクションヒッチのかわりにアッセンダーを使用することも出来るが、下から引っ張って回収できるデバイスであることが前提。
シャントを使用した結び目通過セット例。
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