遭難対策「新三種の神器」コンパス・jRO・ココヘリ

遭難対策「新三種の神器」とも呼ばれる、電子登山届け(コンパス)、 山岳遭難対策制度(jRO) 、捜索ヘリサービス(ココヘリ)のコラボレーションについて。
 登山届は、基本的にコンパスで出すようにしている。
 コンパスは公益社団法人日本山岳ガイド協会が管掌する登山計画作成・提出システム。インターネットで登山届を家族や友人、警察等と共有できる仕組みとなっている。
 各都道府県警察と協定を締結して、警察に救助要請があった場合はコンパスシステムから提出された登山届にアクセスし、緊急時に於いて登山者情報を救助や捜索等に活用できることが定められている(協定未締結の県もあり)。
 登山計画書提出が義務付けられてる「長野県登山安全条例」においても、コンパスは登山計画書の届出先とみなす団体に定められていて、直接警察に提出する必要がない。
 各都道府県ごとに提出先の警察メールアドレス調べたり、登山口のポスト事前に調べたりする必要もなくなり、提出窓口がオンラインで一本化される利便性は大きい。協定未締結の県警とも速やかに締結を進めてほしい。
 登山計画書作成においても、インターネットからバリエーションルート含めて地図上に自由にルートを引ける機能などありがたい。
 家族や友人への下山通知機能やアプリとの連携などユーザー目線で開発されてるのを感じる。自らのフォーマットで作成した登山計画書ファイルも添付できる。
jROも「コンパス」に協賛して活用を推奨している。
 山岳遭難対策制度「日本山岳救助機構会員制度(略称「jRO(ジロー)」)」は、山を愛する方々の相互扶助の精神にもとづく新しい会員制度で、日本山岳救助機構合同会社によって運営される。
 会員が遭難に遭遇し、会員が捜索・救助費用を負担する場合、その費用実費を1会員1会員期間あたり550万円を限度に補てんする。
 日本国内の山岳遭難なら、道具や場所、山行スタイルに関係なくすべてカバーされ料金も手頃なため、山岳保険を検討の結果、jROを選択する方が増えているように感じる。
 遭難防止のための相談、講習会、講演会、コンサル、救助隊の派遣の斡旋など、公益社団法人東京都山岳連盟とも連携している。
このjROがコラボしているのが「ココヘリ」。
 「ココヘリ」はオーセンティックジャパン社が運営する会員制度で、電波発信機の電波を捜索ヘリから探知するサービス。
 ココヘリに入会すると電波発信機が貸与され、要請があった場合、ココヘリの捜索ヘリが遭難者の位置を探知し、警察等に通報してくれる。現在、6社の航空会社、全国34都道府県の警察・消防航空隊・防災ヘリが導入。
 ココヘリ電波をより早く的確に探知するためには、登山地域の絞り込みが必要。このため、コンパスなどで登山届をきちんと提出しておくことが初動に大きく関わってくる。
 僕もjROとココヘリをセットで契約して、コンパスで提出した登山届は必ず家族と共有するようにしている。そしてココヘリの発信機を携帯して山に入る。
 コンパスの登山計画書にはココヘリのIDを入力する欄があるので便利。 
最悪の想定として、行動不能となり携帯電話での通信も不可能な状況になっても、コンパスの登山届情報を元に家族がココヘリに捜索要請して現在位置を特定、警察などの救助活動が速やかに開始される可能性が高い。 
遭難しないための準備こそが最も大切だけど、万が一遭難してしまった場合にも確実に備えておくのが山に入る者の責任と思う。

サミットガイド宮崎薫Office

認定山岳ガイドによる技術講習とガイディングを通じて、スタンダードな登山の技術と登山の楽しさをお伝えしてます。はじめての登山から、雪山、バリエーションルートまで。今より一歩先の登山へのチャレンジを、安全に分かりやすくサポートします。 日常を脱ぎ捨てて山へ冒険に出かけましょう。