救助者と要救助者とが1対1の場合の降ろし救助は、支点を利用したカウンターラッペルか、懸垂下降の同時2人降り(振り分けシステム)とする。
セカンドクライマーが行動不能となり、ビレイ中にカウンターラッペルでの降ろし救助に切り替える場合の手順一例。
大まかな流れとしては、
1.ストッパー(フリクションヒッチかアッセンダー)に荷重移動して、確保しているビレイデバイスを解除
2.下降のための懸垂支点の構築
3.ストッパーを解除して要救助者の元へ懸垂下降
① フォロー確保機能付きビレイデバイスでビレイ中の場合、仮固定不要。 テンションのかかっていない側のロープをクローブヒッチで支点にバックアップを取っておく。
② 支点にランナー(長めの安全環付ヌンチャクなど)とフリクションヒッチまたはアッセンダーをセットしてストッパーとする。ストッパーはセットしてからランナー張るように引き下げる。
マイクロトラクションをセットの場合。
フリクションヒッチ(クローブヒッチの場合)。
③ リリースホールをカラビナで持ち上げてビレイ解除して荷重をストッパーに移動。
④ 支点にHMSカラビナ2枚セットし懸垂支点構築。懸垂支点は、ストッパーより上に取り、カウンターでストッパーの荷重を抜きやすくしておく。
⑤ 要救助者と反対側のロープに、マッシャーバックアップをセットしてから懸垂下降のセット。
⑤ 要救助者と反対側のロープに、マッシャーバックアップをセットしてから懸垂下降のセット。
⑥ マイクロトラクションの場合はカラビナの安環を開放し、ビレイデバイスを支点ギリギリまで上げてから、体を落とすとともに、テンションのかかっている要救助者側ロープを引き上げる。マイクロトラクションへの荷重が緩んだら、ヒモを上に引っ張り取り外す。
⑦ バックアップを解除して懸垂下降開始。
⑧ 要救助者に近付いたら、要救助者側のロープ上方にフリクションコードでクレイムハイストを結び、セルフビレイコードに連結。スリングは緩めておく。
⑨ クレイムハイストの位置を下げながら、救助者の肩が要救助者の腰あたりの位置にくるまで下降。
⑩ 要救助者を担いで懸垂下降再開。
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